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* `sasldb_path`: SASLDBファイル(本件ではLMDB)のパス * `sasldb_mapsize`: (LMDB固有)全ユーザーをオンメモリにマッピングするためのサイズ * `sasldb_maxreaders`: (LMDB固有)SASLDBファイルを同時アクセス可能な最大セッション(プロセス)数 |
||<#FFFF00> 設定名 ||<#FFFF00> デフォルト値 ||<#FFFF00> 意味 || || `sasldb_path` || `/usr/local/etc/sasldb2` || SASLDBファイル(本件ではLMDB)のパス || || `sasldb_mapsize` || `1048576` バイト || (LMDB固有)全ユーザーをオンメモリにマッピングするためのサイズ || || `sasldb_maxreaders` || `126` || (LMDB固有)SASLDBファイルを同時アクセス可能な最大セッション(プロセス)数 || |
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特に `sasldb_mapsize` と `sasldb_maxreaders` の設定はユーザー数が多くなってきたときに調整が必要となる。 ※IMAPサーバー側で同時アクセス数のリークを確認。再起動で改善する。 |
* 特に `sasldb_mapsize` と `sasldb_maxreaders` の設定はユーザー数が多くなってきたときに調整が必要となる。 * ※IMAPサーバー側で同時アクセス数のリークを確認。再起動で改善する。 |
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= 運用メモ = == Q.SASL unable to open MDB transaction: MDB_READERS_FULL: Environment maxreaders limit reached が出てIMAPサーバーに接続できません == A.以下のコマンドを実行して、LMDBファイルに接続しているセッション数およびプロセスIDを確認する。 {{{#!highlight shell numbers=disable mdb_stat -ne /usr/local/etc/sasldb2 mdb_stat -nr /usr/local/etc/sasldb2 }}} |
CyrusIMAPdとの連携運用
前提条件
- 動作試験環境: FreeBSD12.2および13.0
- 以下の観点からSASLAUTHDに依存しない。
- スケーラビリティ(スケールアウト)は考慮しない。
- つまりsendmailとcyrus imapdは同一サーバー内に存在するものとし、分離した構成を取らない。
- 認証(SMTP AUTH)は全てSASLDBを参照するものとする。
- またSASLDBを参照するにあたって、sendmailおよびcyrus imapd双方に権限上のミスマッチは存在していない。
- よってSASLAUTHDの導入の動機として、権限分けにともなう、権限ミスマッチを解消する目的があるが、本構成では不要である。
ports/mail/sendmail をインストールするが現時点(2021年03月25日)でいくらか不備がある。
- SSL回りの設定方法がいびつなので、これも修正していきたいです。
- 現在のsendmailのSSL証明書の指定方法がよろしくない。
- ECC暗号の使用がprime256v1のみに限定されている。
- 本問題を解消するために、CFLAGSに細工して対応しています。
- milterをインストール(コンパイル)する順番(依存)が存在しているが、見えにくい。
- sendmailをインストール後にmilterをインストールする必要がある。
- SSL回りの設定方法がいびつなので、これも修正していきたいです。
設定目標
- バーチャルドメインでの運用を前提とし、サーバー側のアカウント情報や各種設定とは独立した運用を目指す。
- 各種資料を読み解くと、この辺りが混在していて暗黙のウチに動作しているケース(エイリアスの適用など)があるが、今回それを一切許さない。
- サーバー側はサーバー側で(root宛のメールなど)、バーチャルドメイン側はバーチャルドメイン側で、切り離された環境を構築する。
- その効能の一つとして、cyrus imapd側で持つメールボックスの存在確認をリアルタイムで行えるようにする。
- メールボックスが存在しない宛先への受信拒否が行える。
- 従来、一旦受信してから受信拒否という流れになるが、その場合の対応がバウンスメールの発行となる。
- いわゆるスパムメールに対するバウンスメールの送信は無意味なので、その分、キューイングや再送といった負荷が無くなる。
インストール
/etc/make.conf
以下の内容を追記する。
# for sendmail
mail_sendmail_SET= LA NIS SEM TLS DANE SASL SHMEM MILTER SMTPUTF8
mail_sendmail_SET+= SOCKETMAP BLACKLISTD CYRUSLOOKUP PICKY_HELO_CHECK
mail_sendmail_UNSET= BDB LDAP SASLAUTHD
/usr/local/etc/ports.conf
以下の内容を追記する。
mail/sendmail: CFLAGS=-O2 -pipe -DTLS_EC=2 -D_FFR_TLS_USE_CERTIFICATE_CHAIN_FILE -D_FFR_TLS_ALTNAMES -D_FFR_QUEUE_GROUP_SORTORDER
TLS_EC=2: ECC暗号サポート/ECC暗号(特にキー交換の)指定無し(OpenSSLデフォルトに準拠)
(参考)TLS_EC: ECC暗号サポート/ECC暗号(特にキー交換は)prime256v1のみ指定(変更不可)
_FFR_TLS_USE_CERTIFICATE_CHAIN_FILE: いわゆる一般的なTLSサーバーと同じ指定(フルチェイン)の仕方にする
_FFR_TLS_ALTNAMES: コモンネームだけでなくSANsも評価する
_FFR_QUEUE_GROUP_SORTORDER: キューグループ単位でソート順を指定可能にする(本運用では取り上げない)
インストール
cd /usr/ports/mail/sendmail && make install
セットアップ
/usr/local/lib/sasl2/Sendmail.conf
以下の内容のファイルを作成する。
pwcheck_method: auxprop auxprop_plugin: sasldb
※SendmailのSASLサポートコードにはSASLの設定に関するコードが含まれておらず、 SASLライブラリがケアしてる設定ファイルにて設定を行う必要がある。
適用可能なオプションとしては下記の物があるが、CyruIMAPd側の設定との調整を考えるとデフォルトのままで良いかと。
設定名 |
デフォルト値 |
意味 |
sasldb_path |
/usr/local/etc/sasldb2 |
SASLDBファイル(本件ではLMDB)のパス |
sasldb_mapsize |
1048576 バイト |
(LMDB固有)全ユーザーをオンメモリにマッピングするためのサイズ |
sasldb_maxreaders |
126 |
(LMDB固有)SASLDBファイルを同時アクセス可能な最大セッション(プロセス)数 |
特に sasldb_mapsize と sasldb_maxreaders の設定はユーザー数が多くなってきたときに調整が必要となる。
- ※IMAPサーバー側で同時アクセス数のリークを確認。再起動で改善する。
SASLクライアントが参照すべき設定ファイル名は sasl_server_init() 関数に引き渡される appname 引数により決定される。 マニュアルに明記されてないケースで調査が必要な際は参考までに。
https://www.cyrusimap.org/sasl/sasl/reference/manpages/library/sasl_server_init.html
/etc/mail/Makefile.local
以下のファイルを作成する。
SENDMAIL_CF_DIR=/usr/local/share/sendmail/cf
/etc/mail/ホスト名.mc
ln -s freebsd.submit.mc /etc/mail/$(hostname).submit.mc
cd /etc/mail && make
切り替え
cd /usr/ports/mail/sendmail && make mailer.conf
なお切り戻しは make mailer.base の実行となる。
運用メモ
Q.SASL unable to open MDB transaction: MDB_READERS_FULL: Environment maxreaders limit reached が出てIMAPサーバーに接続できません
A.以下のコマンドを実行して、LMDBファイルに接続しているセッション数およびプロセスIDを確認する。
mdb_stat -ne /usr/local/etc/sasldb2
mdb_stat -nr /usr/local/etc/sasldb2